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幼子の歌

幼子の歌 掌でぬめるワインの様相 五寸に満たぬ、爪のない 幼子の手しわの黒い刺青 幼子は言う 「これで人を愛せるわ」 人殺しとなった幼子は 聖女の笑みでしなやかに 暖炉の火は卵を汚泥にする フライパンは触れぬほどに熱い 緑の髪は端が焼き切れて あんなに美しい精霊の艶 光りし蝶の奪いしもの ま白き腿に黒ずんだ酸素 人未満のモノは流れる ゆりかごは草むらに落ちた 少女は満月の頃に人を殺す 腹の中で、愛おしそうに


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